世界遺産プレア・ビヒア寺院の背景

プレア・ビビア寺院はカンボジア世界遺産となっているが、背景には複雑である。過去にプレア・ビヒア寺院事件(Temple of Preah Vihear case)というのが、あり領土をめぐってカンボジアとタイが互いに領土を主張し合い、プレア・ビビア寺院の帰属問題をめぐって争った。「プレア・ビビア」はクメール語で「神聖な寺院」という意味である。ちなみにタイではこの寺院をプラーサート・プラウィハーンと呼ぶらしい。

結果としてバークの国際司法裁判所判例によりカンボジアの帰属とされた。

プレア・ビビア寺院は9世紀末にクメール人が建立し巡礼地としてだけではなく、考古学的にも美術的にも価値があると言われる。

世界遺産にも登録されているプレア・ビビア寺院であり、2008年に世界遺産文化遺産として登録されたが、タイの領土なしには世界遺産としての登録基準③と④は認められず、カンボジアの領土のみを考慮し、登録基準①のみで登録されている。

また、カンボジアでは1970年代のカンボジア内戦にて遺産やインフラが被害を受けたが不幸中の幸にもプレア・ビビア寺院の被害は最小限にとどめることができた。

 

日本からの観光客は建物を見て感動するだけの人が多いように見えるが背景や歴史を知っておくとなんとも赴き深いことだろうと感じると思う。